私には貴方だけ


「姫奈、薬飲むほど体調悪いのか?」




眉間に皺を寄せている怜夜様。




「いえ、これは発作が起きないように抑える薬です。
今は体調が安定きてるので大丈夫ですよ。」





「そうか。なら良かった。」




ふと見せた、怜夜様の微笑。




ドキっと胸が高鳴ったのは気のせいだろうか?




「怜夜が笑ってるーー!?」




「レアだレア!やべぇ!明日槍でも降るんじゃね!?」





「てめぇら失礼だな。俺だって笑うわ」





バコっとスリッパで希沙様と海季先輩の頭を叩いた怜夜様。




コントを見ているみたいで面白い。




お兄様も隣で笑っている。