「あの……」




「どうしたの?姫奈ちゃん」




「申し訳ないんですけど、海には一緒に行けません」




「なんでだ。」





眉間に皺を寄せる怜夜様に部屋がピリピリした空気になる。





「夏休みはイギリスに戻る事になってるんです。」




「えぇー」




私の言葉に、ブーっと頬を膨らませる希沙様。




その姿は女の私から見ても可愛い。




「いつ頃までイギリスに居るの?」




「未定です。早くても8月の始め頃かと思います。」





「姫奈ちゃんに会えないのかぁ……」




いじけだしたのは海季先輩。