「心配しすぎではありません。
奥様と旦那様がとても心配されていました。」



「もうっ…昔より良くなってるから大丈夫なのに……」



「その大丈夫で油断していると大変な事になるかもしれません。
油断は禁物です。」



「わかりましたわ。
さっ、行きましょう。」



ちょうど学校に着いた。


車から降りて学校を見上げる。



高い門の奥に広がる芝生。


堂々と聳え立つ校舎。


広いグラウンド。


門から見えるのはそこまでだ。



「アラン、門が閉まっていて入れませんわ」



「少々お待ち下さい。」



すると、アランは何処かに電話し始めた。



「着きました。ーーーえぇ。はい。お願いします。」



アランが電話を切ると、門が自動で開いた。