沢山いちごをとって沢村さんのいる席に向かうと

「お前、そんなに食って腹壊さないのか?」

ビックリした顔で私のとってきたいちごを見ている

私のお皿に乗っているいちごはせいぜい50個ぐらい

「はい」

むしろもっともっと食べたいくらい

「沢村さんは食べないんですか?」

見たところコーヒーしか飲んでない

「俺はいい」

「いちご苦手なんですか?」

「苦手ではないが好きではない」

もったいない

せっかく来たんだから一個くらい

「食べたらいいのに」

ぽそっと呟くと

「そうか、なら一口もらう」

そう言って沢村さんは私のフォークを奪い

私の食べかけのいちごを食べた

「甘いな、でもまぁ、まずくはない」