当日。
「うう…食べすぎて、アタマ痛い…」
『明日はバレンタイン。
スイーツ店の梯子しましょう!』
との誘い。
ケーキ店だけで5軒、その後居酒屋で軽い食事とまたデザートで、気がつけば10時を越えていた。
熊野はさりげなく、先日の事を切り出した。
「あ、あのさあ。
これ、こないだ取れちゃって、持って帰ってたみたいで…ゴメン」
小さな貝殻のピアスの片方を、彼女の掌にそっと置く。
この間ら彼が無理やりキスしようとした時に取れてしまったモノだった。
「あ、良かった。それ探してたんです。…ありがとう」
彼女はそれを、大事そうに両手でくるみ、バッグにしまっている。
『社長とデートしたって言っても、誰も信じてくれないんですよ』
そう言って燈子は怒っていたが、熊野は知っている。それは本当に、彼女の大切な恋の思い出なのだ。
「それで…ゴメンな。あんな事…」
「え?
ああ、いいんですよ、
ただちょっと…ビックリしちゃってね。私こそ、勝手に帰っちゃってごめんなさい」
チラッと舌を見せた彼女と、目を見合わせて微笑んだ。
二人の間に、ほのぼのと暖かい空気が流れている。
仲直り、完了。
「うう…食べすぎて、アタマ痛い…」
『明日はバレンタイン。
スイーツ店の梯子しましょう!』
との誘い。
ケーキ店だけで5軒、その後居酒屋で軽い食事とまたデザートで、気がつけば10時を越えていた。
熊野はさりげなく、先日の事を切り出した。
「あ、あのさあ。
これ、こないだ取れちゃって、持って帰ってたみたいで…ゴメン」
小さな貝殻のピアスの片方を、彼女の掌にそっと置く。
この間ら彼が無理やりキスしようとした時に取れてしまったモノだった。
「あ、良かった。それ探してたんです。…ありがとう」
彼女はそれを、大事そうに両手でくるみ、バッグにしまっている。
『社長とデートしたって言っても、誰も信じてくれないんですよ』
そう言って燈子は怒っていたが、熊野は知っている。それは本当に、彼女の大切な恋の思い出なのだ。
「それで…ゴメンな。あんな事…」
「え?
ああ、いいんですよ、
ただちょっと…ビックリしちゃってね。私こそ、勝手に帰っちゃってごめんなさい」
チラッと舌を見せた彼女と、目を見合わせて微笑んだ。
二人の間に、ほのぼのと暖かい空気が流れている。
仲直り、完了。



