時刻は23:40
今日、私は20歳になりました!

1年に1回の特別な日
そんな日が終わろうとしている今、私はハルの胸に顔を押し付けながら、ハルの温もりを感じている

涙目になりながら、ずっと抱きしめた
言葉にならないから、精一杯の力を込めて
この世の薄っぺらい言葉を、どんなに重ねても足りないくらいのありがとう
伝わりましたか?


不器用だけど、わかるんだ
君は、ちゃんと愛してくれている

私、ハルを信じたい
これが本当の君の想いだって、信じてもいいのかな…?

今日という特別な日に、たくさんの幸せをくれた
1年に1回のこの日を、特別にしてくれた
私のために、全力でがんばってくれた


私なんかでいいのかな?
彼女のためにこんなにもしてくれる
その幸せを感じ、受け取るのが私でいいのか不安になって、つい問いちゃう

「何言ってんの
逆だよ
ゆかだからやったんでしょ?」


その言葉にまた目頭が熱くなる

「泣き虫」

笑いながら、私の頭を撫でるその大きな手
私を包むその腕に、私は安心させられる


離さないで、不安にさせないで

ずっとずっと私の側にいて

心からそう思えた人は、やっぱり君しかいないから

君となら、どんな困難も乗り越えていきたい
私一人じゃ、それは乗り越え切れない

泣いて、笑って

共に悲しんで、喜んで

そんな日々を過ごしながら、君といる幸せを忘れないでいたい

ずっと、君の側で

ー完ー