君に最初で最後の愛を


嫌でも聞こえてくる悪口。



......違うのに。



何も言い返せない自分に腹が立つ。



下を向く。



その間、あたしは小鳥遊くんに腕を引かれ、着いたのは屋上の階段の踊り場だった。



小鳥遊くんは腕を離し、あたしのほうに向いた。



「どんな用なの?」



「え、と...。あの時、助けてもらったからお礼言いたかったんだけど言うタイミングがなくて、今日になっちゃって......助けてくれてありがとう」



ぺこっと頭を下げる。