「黙ってついてこい」 ...引っ張られながら着いたのは小さな公園。 ベンチに座らせられて聡くんはどっかに行ってしまった。 しばらくしてぼーっとして待っていると、後ろからペトッと冷たいものが頬に当たった。 「つっめ...た!」 「何が好きか分からなかったから」 渡されたのは、柚子レモンという飲み物だった。 「あはは。あたしの名前が柚子だから?」 すると照れたようにそっぽを向いて呟いた。 「なんか...無意識にそれ、押してた」 嬉しかった。