そんなこと、が大きかったから。


学校も分からない。



名前も知らない。



接点なんてひとつもないし、全くの赤の他人。


声をかけてもらわなければ、ただの行き違う人。



だから転校先での学校で君を見かけた時、馬鹿みたいだけど『運命』とさえ思ってしまった。



教室に君がいる。


名前も知れた。


それだけでも嬉しかった。