ーーーー.........なんでこの時、すぐに問い詰めなかったんだろう。
本当に無理やりにでも聞き出せばよかったのだろうか。
そしたらもっと...もっと、柚子と笑い合っていられたのか?ーーーー
この日から、柚子と俺はカレカノでもなく、友達でもなく、ただ会って話して、抱きしめあって、キスして。そんな微妙な関係になった。
そして呼び方も『雨宮』から『柚子』へ。柚子は『小鳥遊くん』から『聡くん』へ変わった。
自然と、そうなっていた。
だから何もかもが普通で、もちろん柚子も何もなく普通だったから...柚子が体調が悪いことも、時々頭を押さえているのも、気付こうと思えば気付けたのに。
いや絶対、気付けたんだ。

