頭を上げて蘭の目をしっかり見つめる。 ...こわい。本当はすごくこわい。 離れていったら...嫌われたら、って考えてしまう。 深呼吸をして落ち着かせる。 「...あ......」 なのにどこまで弱いんだろう。 昨日みたいに言葉が全て突っかかって出てこない。 「...ゆっくりで大丈夫」 すっ、と軽くなった気がした。