君に最初で最後の愛を


蘭はあたしの顔を見ずに教室から出ていった。



髪の間から少し見えた顔が昨日と重なった。



蘭は優しいから...無視なんてできないんだよね。



そういう子だから。



だからいくら蘭に避けられたってめげない。



あたしのせいでこれ以上苦しませたくないよ。



......蘭が戻って来たのはチャイムが鳴る直前だった。