蘭の目に、涙が溜まってゆく。
「......っ、だから...聞き出せなかったあたしも悪いけど、柚子から言ってくれるのをずっと待ってた。......それなのにっ......」
蘭の目から零れ落ちる大粒の涙。
それが蘭が保っていた冷静を失わせた。
「柚子は話してくれなかったっ！！...そりゃああたし、頼りないけど！信じてたんだよ、柚子のこと！いつか......いつかあたしに話してくれるんじゃないかってっ！」
「っっ...」
「......あたしだけだったのかな？友達だって思っていたの...」
悲しい声があたしの心に刺さる。
