「今回の件は、私に責任があります。なにかがおかしいと気付いていながら防ぐことができなかったんですから」

「クロウさまだけの責任では!」

「・・・あの時、3人で部屋に戻るべきではなかった。一人プリンセスの部屋に残っていれば。それに、傘下の国で無闇に疑いをかけるのはと、様子見にしていた判断は間違っていたかもしれない」



クロウは眉間を抑え、険しい表情を浮かべる。
ロイは悔しげに拳を握りしめ唇を噛みしめた。




「しかし、今になって悔いても取り返しのつかないことです。これから私たちができることを。この先、もうプリンセスを傷付けることのないようにしなくてはいけません」

「はっ!もちろんです!もう・・・こんな気持ちは・・・」




悔しい。
そんな言葉では片づけられない。
胸が張り裂けそうな、身が引きちぎられそうな。




「おそらく、我々には何かしら処分が下されるでしょう」

「・・・仕方ありません」

「謹慎になるか、降格になるかはわかりませんが・・・。そのことは、受け入れなければ・・・」



護れなかった。
側についていながら。