「むー。かなたくんはぁー、かるすぎなのぉー」

「俺って軽いの?」

「うん!」


そろそろ酔って頭が回らないし、呂律も回らない。

かなたくんはもう帰る準備をし始めて、私は半分夢の中だった。

ふわふわとしてて、暖かくて。

自分が何言ってるかわからないけど、とりあえず、にへーっと笑っていた。


「なんで、普段クールだしサバサバしてんのに、酔うとこんなに可愛くなるかなぁ?」

なんて、かなたくんのつぶやきは耳に届かず、私は意識を手放した。