夢だと思ってた。
随分、彼方に惚れたものだと思った。
官能的な夢で恥ずかしいと思った。


昨日の行為すべて思い出せるくらい。


なのに。
ウソでしょう?


ホントだったなんて。


「…ん」

目を開けると隣には端正な顔立ちが。
しかも、腰をぎゅっと抱きしめられ、一切の遮りがない状態で触れ合っている。

「ふぇ?ウソでしょ…?」

嘘だと信じたいけれど、腰に残る違和感と体に残る倦怠感。
そして昨日の行為を思い出させるためのようにたくさん咲いた紅い華。


もしかしたら想いを告げてしまったのかもしれない。

昨日ではっきりした私の気持ちを…