すると、彼は静かな声ではにかみながら言った。

「俺、しのはらひかるって言うんだ、よろしくな?」

「……。」

「よ、よろしくね。」

(てか、上から目線なんですけどー!!)

私は少しイライラしながらも、入学式を無事終えた。

「えーりーかー!一緒に教室かえろーぜ?」

声をかけてきたのはひかるだった。

(何なのー?イライラする……。)

「あのねー、悪いけどほかの人と帰ってよ。あんたならほかの友達もいるでしょ?」

「……。」

(な、なによ。この合間。)

「……お前、友達いないの?」

図星だった。

(なんなの!そーだったとしてもそんなこと普通言う?!)

「だったらなに?」

私は腹を抑えて言った。

すると、ひかるは予想外のことを口にした。

「やったー!じゃぁ、お前のこと俺が全部独り占めできるなー。」

「……。」

「は?」

そうして私の学園生活は始まる。