「何がお望みですか?」





店長、空野さんの言葉に依頼人は驚く。




「相談したかっただけ。だって、ここは恋愛相談所でしょう?」





分かりきった事なのに、奇妙なアルバイト生活に慣れてしまっていた僕は驚いてしまった。





「そうです。ここは恋愛相談所ですから。相談を受けるのも立派な役割の一つです。」





空野さんがあまりにも冷静に応じているのを見て、流石だと思った。




仕事に対して真面目に、冷静に対応している空野さんはかっこいい。




一体、この奇妙な仕事を何年続けているのだろう。



空野さんに関しては謎が深まるばかりだ…。



奇妙な仕事を立派にこなしている空野さんに比べて僕は…とネガティヴになりそうな気持ちを振り切るように首を振る。





今日は珍しい、でも恋愛相談所としては普通の仕事だった…と振り返ってみる。




普通の依頼人だったのにいつもの奇妙な仕事としては珍しい依頼人もいる事に今更気付いた。


to be continued