「夢月!!!!」
肩で息をした蓮さんがそこにはいた。あたしと男を見て蓮さんの顔色が変わる。
「………お前……夢月に何しやがった……」
地を這うような低い声で蓮さんは尋ねる。その血走った瞳で相手を殺せそうな程に…。
「あぁ、その顔が見たかったんだよ、狼牙の元総長さんよぉ!!」
男は指先をペロリと舐めて不敵な笑みを浮かべた。
「………………死ね」
蓮さんは男に向かって拳を振るう。男も蓮さんに拳を向けた。
―ドスッ
「がはっ!!?」
殴られたのは男の方だった。よろけた男にすかさず蹴りを入れる。
「ぐはぁっ!!」
―バタンッ!!
一瞬だった。そのまま男は動かなくなる。


