「タバコはご飯じゃないよ?」
「ククッ、それは分かってる」
あたしの言い方が可笑しかったのか、蓮さんは頬杖をつきあたしを見て笑った。
そしてタバコの火をを消す。
「…朝も食べてないんだから食べなきゃ駄目だよ!」
自分のハンバーグを一口大に切ってホークに刺した。
それから、眠そうにしている蓮さんに差し出した。
「……………なんだ?」
「食べて」
「…………いらない」
「た、食べなさい!」
一歩も引かないあたしを無言で見つめる。それから深いため息をついてハンバーグを口にした。
「コーヒーばっかり飲んでたら、コーヒーになっちゃうよ?」
「…………ならないだろ」
「タバコばっか吸ってたら煙に……」
「ならないな」
「物の例えです!」
蓮さんとの初めての食事は、楽しかった。どうやらご飯をあんまり食べてないみたい。
迷惑じゃなかったらこれからはあたしが作ろうかな…。
あたしは、密かにそう決意したのだった。


