もう熱くなるのは嫌だ。
相手も自分も分からなくなるほど、燃やし尽くして、
いつの間にか、焼け野原で呆然とする……
思い出すだけで、苦しくなる。
それでも祐介の決意が、
私の中で眠っていた何かに火を点けた。
数日後、両校の先生も集まって、顔合わせの仕切り直しが行われた。
まず始めに、大宮が立ち上がった。
「先日の遅刻の件を謝罪する」
どこが謝罪だ。
堂々としちゃって。
祐介が手を上げた。
本校の先生が発言を促した。
「大宮主将はそれだけでなく、光野主将への暴行未遂行為も謝罪すべきでないですか?」
「そんな事実はありません」
石丸さんが遮った。
「光野さんと話し合おうとしましたが、彼女が聞く耳持たないので…」
「腕を掴んで、力ずくで止めようとした?」
「そういう誘導尋問みたいな言い方やめてくれない!?」
先生が石丸さんをなだめた。
「発言の際は、手を挙げるように」
大宮の手が挙がった。
「俺は、彼女に触れてません」
先生が困り顔で、私を見た。
「確かに触られてませんけど、すっごく恐かったデス…」
弱々しく顔を伏せた。
先生は、ますます困った顔をしてる。
だって、私はこれでもお嬢様学校の生徒。
大宮がふてぶてしく答えた。
「やってもいないことを謝罪する気はない」
すぐに祐介が反論する。
「じゃあ、なんにもせずにカカシのように突っ立ってたと?」
「触ってないって言ってるんだ。そっちも認めてるだろ」
「触ってないんじゃない。うちの主将に『触れもしなかった』…バスケットボール界、期待の星なのに」
「ああ!?」
フカミの先生が手で制した。
「ヤメヤメヤメヤメッ!」
本校の教頭が私たちを眺めた。
「大宮くんが謝罪しないのは、分かってるんじゃないの?」
おっと。
向こうから先に勘づいた。
「何か交換条件があるんでしょ?」
すぐさま私は立ち上がった。
「演舞の復活を希望します」
相手も自分も分からなくなるほど、燃やし尽くして、
いつの間にか、焼け野原で呆然とする……
思い出すだけで、苦しくなる。
それでも祐介の決意が、
私の中で眠っていた何かに火を点けた。
数日後、両校の先生も集まって、顔合わせの仕切り直しが行われた。
まず始めに、大宮が立ち上がった。
「先日の遅刻の件を謝罪する」
どこが謝罪だ。
堂々としちゃって。
祐介が手を上げた。
本校の先生が発言を促した。
「大宮主将はそれだけでなく、光野主将への暴行未遂行為も謝罪すべきでないですか?」
「そんな事実はありません」
石丸さんが遮った。
「光野さんと話し合おうとしましたが、彼女が聞く耳持たないので…」
「腕を掴んで、力ずくで止めようとした?」
「そういう誘導尋問みたいな言い方やめてくれない!?」
先生が石丸さんをなだめた。
「発言の際は、手を挙げるように」
大宮の手が挙がった。
「俺は、彼女に触れてません」
先生が困り顔で、私を見た。
「確かに触られてませんけど、すっごく恐かったデス…」
弱々しく顔を伏せた。
先生は、ますます困った顔をしてる。
だって、私はこれでもお嬢様学校の生徒。
大宮がふてぶてしく答えた。
「やってもいないことを謝罪する気はない」
すぐに祐介が反論する。
「じゃあ、なんにもせずにカカシのように突っ立ってたと?」
「触ってないって言ってるんだ。そっちも認めてるだろ」
「触ってないんじゃない。うちの主将に『触れもしなかった』…バスケットボール界、期待の星なのに」
「ああ!?」
フカミの先生が手で制した。
「ヤメヤメヤメヤメッ!」
本校の教頭が私たちを眺めた。
「大宮くんが謝罪しないのは、分かってるんじゃないの?」
おっと。
向こうから先に勘づいた。
「何か交換条件があるんでしょ?」
すぐさま私は立ち上がった。
「演舞の復活を希望します」


