知華side


「おめでとう。知華」

「ありがとう。ママ」


目の前でママが微笑む。
全然50歳に見えない。

エメラルドグリーンのドレスに身を包み、美しく微笑む人が本当に自分の母なのだと少し誇らしい。


私は今、白いウェディングドレスに身を包んでいる。
腰までは体のラインを強調し、そこから一気に広がる純白の布。
裾はとても長くてドレスガールが持ってくれることになっている。

プロポーズされた日から半年。
あの後、両親へ挨拶に行くと、特にママが深空のことを気に入ってしまった…。
むぅ。とられたみたいで気に食わん…。