「澪っ……」





廊下の方に背を向けて女の子と話していると、後ろから焦ったような声が聞こえた。




私は、その声に咄嗟に後ろを振り向く。





「羽琉っ……羽琉!!」





私と羽琉は別れるなんて、そんなことはもう忘れていた。
それくらい、羽琉が私の目に映ることが嬉しくて、羽琉に抱きついていた。