彼女は、バレンタインのときに俺を呼び出した子だった。 目が大きくて、パチパチするのが印象的だった子。 「何か用?」 それよりも、何故彼女がここにいるのか。 場所は、体育館前の廊下。 体育の授業が終わった俺を待ち伏せしていたのか、体育館を出ると捕まってしまった。 「好きです」 彼女は、前とは違ってサラッとそう言う。