暗闇の中ひらりひらりと淡いピンク色が
舞落ちていく。




儚げな桜の木の下には一つの祠があった。




目の前には1人の美しい少年が立っていた。
サラサラと少年の髪が風になびく


唇をぎゅっと噛み締め少年は何かを堪えるように口を開いた。



「どうして。」




消え入りそうなか細い声と共に
頬からスーッとキラリと光る何かが流れる。




ザワザワっと風に揺れる桜の木がやけに大きく見えた


彼のそれが地面に落ちると共に


強い風が当たりを吹き荒らした




少年は瞬く間に消え
その場には美しい花びらが舞っていた。