「……今日はありがとうございました。わざわざ俺のために……」 「気にしなくていいって。どうせいつかは必要になる品だし、今日は特に予定も無かったし」 帰り道。 私は霧島くんと桜が満開の街路樹を見ながら、帰路についていた。 霧島くんは、こういうところで妙に律儀だ。 たまに私が変な妄想したりすると、容赦なく辛辣な毒舌を飛ばしてくるのに。