「やっと起きましたか」 はっ、このトゲトゲしい声は! 「霧島くん……」 ダイニングチェアに腰掛けているのは、視線だけで、気温を5℃は下げられそうな、冷たい目をする霧島くんだった。 その右手には、黒いカバーの、スマホ。 あぁ……通報されたか……これは。