一瞬で眠気が吹っ飛んで頭が冷えて、ついでに顔から表情が消え去った。 もしこのとき鏡を見たら、多分私は雪だるまよりも白い顔をしていたことだろう。 あるいは、夏の青空よりも青い顔をしているか。 けど、その時の私にはそんなことを考えている暇も余裕もなかった。 ただ酸素の足りない金魚みたいにせわしなくパクパクと口を動かしているだけだった。