中には丁度出てきたのであろう霧島くんがいた。 タオルを腰に巻いただけの、なんとも防御力の低そうな格好。 艶のある黒の短髪はじっとりと濡れて額に張り付いている。 意外とたくましい二の腕。 割れ目の入った腹筋。 他と比べると少し筋肉の付きが悪い、薄めの胸板。 そのどれもが白く、でも湯上がりだからか赤く火照っていて、 「――――何、見てるんですか」 ――そして、ゴミを見るような視線が容赦なく私に突き刺さった。