心の中の声が口に出ていたらしい。 怖いよ……。顔は見えなかったけど、あの声は本気だった。 あんまり不用意に何かを考えるのはやめよう。考えたことをついそのまま、言葉に出してしまいそうだから。 「……終わりましたよ」 「ありがとう、助かりました」 「いえ」 素っ気無く返事をして、霧島くんは部屋に戻った。