「……何してるんです?」 霧島くんが戻ってきた。 荷物整理が終わったんだろう。 ジト目でこちらを見ている。 「見ての通り、玉ねぎ切ってるだけですよ」 「……涙、すごいですね。ティッシュいりますか」 「あ、お願いします」 思わず会釈して頼むと、霧島くんはダイニングテーブルの上からティッシュを数枚とって、私に差し出してくれた。 けど。