私も冷蔵庫に食材をしまってから、リビングに向かった。 きょろきょろと部屋を見渡している霧島くん。 借りてきた子猫みたいだ。 何か声をかけてあげなきゃいけない気になって、必死に言葉をひねり出す。 「ええっと、霧島くん。……おうちはどこですか?」 「……なんでそんなこと聞くんですか?」