どうやら挨拶ぐらいは出来るらしい。

まあ、お世話になる人に挨拶も出来ないような礼儀知らずを家に入れる気なんてさらっさらないんだけど。 



「じゃ、ここじゃなんですから、家に入りましょうか。付いてきてください」


コクリと頷くと、霧島くんは無言で私に付いてきた。

ぴったり私の後ろで待機している。

なんか忠犬っぽくてちょっと笑えた。


くすり、としたら不審者を見るような目で睨まれた。

解せぬ。