え、やだ、何この人たち、怖い。 「冗談はそのくらいにして、本題に入りましょう。もう時間もあんまり無いことだし」 「……霧島くんのことなんでしょう?」 私がそう訊くと、お嬢様はニッコリと微笑んだ。 「ええ、その通り。とても顔立ちが整った彼のことよ」 一瞬、お嬢様の背後から肉食獣のような気迫を感じた。 まさかこいつ……。