「……あの、すみません」 「はい?」 そうやって食料を買い揃えていると、急に声をかけられた。 振り返ると、整った顔立ちの青年がそこにいた。 短く切り揃えられた黒い髪。 こちらを鋭く見つめる切れ長の瞳。 高めの鼻。シミ一つない白い肌。 まさに美少年と呼ぶに相応しい青年だった。 (わ……かっこいい……) そんな青年が、何故か私に声をかけてきた。