おかしいな、痛くないよ? それに、「危ない」って言った男の人の声は前にも聞いたことがある。 それにそれに、わたしのお腹に力強い腕が回っている。 この腕の力強さも知っている。 (これって、これって……) 「志月……碧(へきる)」 恐る恐る目を開けて見上げてみると、そこには聡ちゃんが言ったとおり、綺麗な青い目をした志月さんがいたんだ。 「しっ、しし、志月さんっ!?」 また、志月さんに助けられてしまった。 「大丈夫? 立てる?」