志保が胸ぐらをつかむ手を放したとたん、あたしのお腹を足で思いっきり蹴ってきた。




床に倒れるあたし。




「……ッ」




 痛い。




 痛い。




 息が詰まる。




 呼吸ができない。




 苦しい。




 誰か、助けて……







「あらら、もう倒れ込んじゃった。」




志保の声が聞こえる。




だけど視界がかすんでよく見えない。




そして次には、腰に激痛が走る。




「っ……!?」




あたしはお腹を抱えるように倒れながら、ワケがわからない状況に陥る。




「きゃははは!!なにこれ楽しー♪」




愛梨の声。




「あんたたちもやりなよ!」




愛梨が他の人を誘っている。




 なに?




 何が起きているの?




そしてあたしの身体に、複数の激痛が走りはじめた。