パァン!!




「ッ!!」




志保が、あたしの頬を思いっきり平手でぶってきた。




「やば、志保やる~う!」


「すごい音鳴ったよ、痛そ~」




愛梨と夏乃がそう言いながら楽しそうに見ている。




あたしは、驚きと動揺を隠しきれない。




「……志保、なんで……」




あたしは志保の顔を見た。




 どうしてぶつの?




 どうして……




クラスがしんとなる。




だけど、クスクスと笑い声がかすかに聞こえた。