志保とは、ずっと一緒にいた。


グループとかなくて、2人でいつも一緒だった。


それがある日突然、学校に行くと志保はクラスでグループを作っていた。


あたしは志保にいつも通り話しかけると、志保は無視したんだ。


少しずつ志保からの嫌がらせも増えていって、あたしは何が何だか理解できなかった。


だって、急なことだったから。


なんの前ぶれも、なかったから。












「こんなことして楽しいの?」


あたしはふいに聞く。


「はぁ?なに言ってんの??楽しいに決まってんじゃん♪」


志保はあたしに笑みを見せた。


悪意を感じるような笑い方。


「……。」


 楽しい……か。


 変なの。


 こんなことして楽しいだなんて。


 どうかしてる。


「あんたは黙ってあたしたちの奴隷になっとけばいいのよ」


志保の言葉が突き刺さる。


 ……志保は……もうあたしのこと、「親友」って思ってくれないの?


「やだ~志保!「奴隷」とかひど~い(笑)(笑)」


友里がお腹を抱えて笑った。


「だってホントのことじゃん?(笑)」


「まぁそうだけどー(笑)」


「志保キツ~い」


加奈子も。


「ふふ。こんなやつ、あたしたちの遊び道具でしかないんだから!」


そう言って志保があたしの頭を足で思いっきり踏んできた。


床につく顔の右半分が押し潰されそうになる。


 やめて


 やめて


 痛いよ


だけどそれさえ言えない。


言わせてくれない。


苦しい。