「あ、やぁっと来たぁ♪」
ビクッ
あたしはその声にすぐに反応した。
志保だ。
志保があたしのもとへとやってくる。
「ほら、早く入りなよっ!!」
志保が強引にあたしの腕を引っ張って教室に引きずり込む。
そしてあたしを引っ張ったかと思いきや手を放し、床へと放り投げた。
「いたっ……!!」
床にドスンとしりもちをついてしまったあたし。
「きゃははっ!!見た?今のこけ方!!ちょーださーい!!」
お腹を抱えて笑う志保。
それに続いて愛梨、友里、加奈子、夏乃、そしてクラスの人たちも笑いはじめる。
……なに、なんなの?
何がおもしろいの?
「ねぇ、あんた、ほ~んとかわいそう。味方もいなくて孤独で!!かわいそうだからさ、あたしたちがあんたのことかわいがってあげる!」
志保はそう言ってあたしの胸ぐらをつかんできた。

