「……」



志保は黙り込んでしまう。


 もしかして、本当はあたしと一緒にいるのが嫌?


 志保は……どういう気持ちなの。


「……本当は、あたしと同じ中学に行くの、いや?」


「そんなことない!!」


直球に聞くあたしに対して、志保は即答で返してきた。


しかも、ものすごい勢いだったから、すごい安心した。


もし、もしも、あたしのことが嫌いなんだったらどうしようって思ったから。


あたしは志保のこと、大好きだから。


「……ぷっ」


あたしの顔には、笑みが込み上げてきてしまった。


「え、な、なんで笑うの??」


志保にはハテナマークが見えそうなくらいついていけてない様子だった。


「あははっなぁんだ!もう、あたしのこと嫌いになっちゃったのかと思った!」


「え、絶対ない!!」


「うん、すぐわかった(笑)志保はわかりやすいね(笑)」


「そ、そうかな。」


「そうだよ。出会った時も、同じだった。」


「あ……なつかしいね。」


「うん。志保は、すぐ顔に出るからわかりやすい。」


「そんなに??なんか恥ずかし……」


「あは、あたし志保のこと大好きなの。大人になっても一緒にいたいくらい。まぁ、大人になったらなかなか会えなくなっちゃうかもしれないけど……。」


「唯……。あたしも、唯だいすき。あたしも、本当は唯と一緒の中学行きたい。唯がいいなら、中学も、高校も、一緒がいい。」


「うん、うん!一緒のとこ行こう!!それで一緒にいよう!!」


「……うんっ」


志保は、本当に嬉しそうに、安心したような笑顔を見せた。