数日後。
「おはよう志保!中学のことなんだけどね、お母さんが、B中学だったらいいんじゃない?って!志保はもう聞いた??」
あたしは朝っぱらからテンション高めで話す。
「……。」
志保は黙っていた。
「どうしたの?」
「……お母さんに、K中学にしなさいって言われて……K中学以外ダメだって……。K中学って、唯の家から結構遠くなかったっけ。」
志保はすごく落ち込んだ様子で、あたしの方も見ることはしなかった。
「え、そんな遠くないよ?親に聞いてみるっ!」
あたしは笑って言葉を返す。
「で、でも……全然名前とか知られてない中学だし、唯、成績いいのに、あたしの行く中学だとそんな頭いいとこじゃない……。」
「なに言ってんの?関係ない。」
「有名じゃないし、唯にはもっと合う中学があるはずだし……。遠慮しなくていいからっ。」
「絶対志保の行く中学に行く!」
あたしは、真剣な顔をした。
そして志保は、やっとあたしの顔を見る。
「え……でも、唯の行きたいとことか……あたしの中学はそんな人気でもないし……。」
「いいの!!志保と一緒ならどこでもいいんだよ!!志保といたらなんでも楽しいし、勇気が出るの!!だから一緒にいたいの!!」
「……唯」
「それに、別に行きたい中学とかないし!人気があったってなくたって、そんなの関係ない!あたしに合う中学って何!?成績だって関係ない!いい学校に行けたからって、そこがあたしに合うなんて限らない!あたしの行きたいところは、志保のいる学校なんだよ!!」
遠慮してるのは志保でしょ?

