生徒会室から出ようと、ドアに手をかける。





「生徒会長……好きでした」





それは、一緒に過ごす時間の中で、芽生えてしまった淡い恋心。

叶うはずないって、分かってた。

だから、自分の気持ちにフタをした。

でも、生徒会をやめるってなって……あふれだしちゃったの。



こんな気持ち、今更伝えられない。




ドアノブを回し、そう一言残して、

もう来ることがないであろう生徒会室を後にした。