「ずっと探して、いなくても待っててあげたんだから。感謝して」 恩着せがましくいわれたことは置いといて、一瞬耳を疑った。 会長が、私を────? 「あ、の、待っててくれたって……」 おどおどしながらたずねる。 会長は私を見て、ふぅっとため息をつくと、「だからさ」と話し始めた。 「女の子1人で暗い夜道帰らすほど、俺がひどい人間だと思う?」 ……へぇ。 会長って、意外と常識人?