「そーやって人を驚かすなんて……悪趣味にもほどがありますっ」
生徒会室に響き渡る大声で、怖がってるなんて気づかれないように叫んだ。
こぶしと唇に力を入れ、ぎゅっとむすんで睨みつける。
夜空からは、少しずつ雲が引き、月が見え始めた。
「……くくっ、強がらなくていいんだよ。怖かったんだろ?」
バカにした目で私を見下ろす。
「怖くないっ!会長の、バ────」
バカ、と言おうとしたところで、生徒会長の大きな手のひらで口をふさがれた。
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