「あ、もうこんな時間か。じゃあ俺はこれで」 「え?」 「授業あるから」 「…そうなんだ」 淋しいなと思っていると、海斗くんが私の頭を撫でた。 「俺の実家に来たら、莉奈さんが行きたい所に案内するよ。今日のお詫び」 「本当に?」 「マジ。嘘はつかないよ。 撮影は明日までだっけ?」 「うん。上手く行けば」 嬉しくて、つい笑みが零れる。