私が森さんと話をしている間に、海斗くんは綾子さんに捕まった見たい。

綾子さんは笑いながら、海斗くんの腕をバシバシと叩いていて、海斗くんは苦笑い。

そんな2人の姿を見つめながら、用意された椅子に座った。

(…まだ残っている)

そっと指先で、海斗くんが触れた唇に触れ、微かに残っている温もりを確かめる。

海斗くんが触れた部分、海斗くんの温もり。

耳元で囁かれた、いつもと違うセクシーな声。

思いだすだけで、全身が熱い。