「ありがとう。でも、そろそろ彼氏も作らないとね。莉奈」

「……」

「うちの事務所は放任だからね。
社長が『莉奈は彼氏、出来たか?』って言ってたわよ」

「…出会いがないのに?」

私がそう言うと、綾子さんは呆れ顔。

「よく言うわ。誘われても、私を通して断るくせに」

「…だって」

綾子さんの顔が見れなくて、視線を下に向ける。

黙ったまま俯いた。