「海のやつ~口が悪いんだから」

ぶつぶつ言いながら、綾子さんが椅子に座った。

「そう言う割りには、楽しそうね。綾子さん…」

私から見たら楽しそうに見えるけど?と言うと、綾子さんは首を傾げた。

「そう?いつもあんな感じだけどね。
だいたい海は弟のくせに、態度がでかいのよ。
私が東京に行っている間、背も伸びちゃって可愛げなくなってたし…」

今は家族の中で一番大きいからね。と呟いた。