「タイミングがいいのか、悪いのか」

と海斗くん。

「あの…海斗くん」

「ん?」

「…デートって」

「あ、イヤだった?
ジンさんが、まだ信じてた見たいだから、言ったんだけど」

「うんん」

慌てて首を横に振る。

「今日の俺は、莉奈さんの彼氏って事でさ」

と笑顔。

(出来ればそうあって欲しいけど)

海斗くんに気づかれないように、そっと指先に力を入れた。